名古屋大学合格までの道のり

 

先日のブログでも申し上げましたが,当塾の今年度の高3生は中学部から通い続けて高校入試と大学入試を共に戦ってきた生徒が多く在籍しています。

 

今回のブログでは,名古屋大の工学部に合格した生徒のうち,私にとって非常に感慨深い 1名を紹介します。

彼は中2生の 7月から当塾で学び続けてくれた生徒で,在籍期間は 4年 8か月に達します。

 

「名大の工学部に現役で合格するような生徒だし,中学生の頃もさぞかし成績優秀だったのだろう」

 

多くの方がそう考えるだろうと思いますが,入塾時,彼の 9科の評定は 16  ( 5科の評定ではありません) で,定期テストの 5科合計点も136点と高校進学すら危い状態でした。

彼の中学時代の定期テストや実力テスト得点の推移は,3年前のブログでも紹介しておりますのでそちらをご覧ください。

 

 

彼が現役で名古屋大に合格できたのは,この 4年 8ヶ月を逃げることなく課題に向き合ってくれたことと,弛まぬ努力はもちろんのこと,彼の持ち前の素直さが大きかったと思います。

高校入試をゴールとせず,大学入試で勝つために取り組んできた成果が今回の名古屋大の現役合格につながったのです。

 

この 4年 8ヶ月の間,伸び悩んだ時期も当然ありましたし,叱責しなければならない場面も幾度となくありました。

しかし,インターネットで合格者受験番号が公開されてわずか 2分後に彼から朗報が届き,これまでの苦労が報われた気がして泣けてきました。

 

本当に合格おめでとう。

 

教え合う

 

授業後の時間帯になると,高3生が写真のような “討論する” または “教え合う” 光景が塾内のあちこちで見られます。

写真は化学の二次試験問題の解説講義を受けた後,討論を行なっている様子です。

 

 

今年度の高3生は,“討論” および “教え合い” を通じて地理や日本史でかなり成果を上げました。

彼らのセンター試験本番における日本史の平均点 ( 8名) は 83.7点で最高点は100点,同じく地理の平均点 ( 9名) は 80.4点で最高点は 95点という結果を残しています。

 

いずれも平均点で 8割を超える結果を残してくれましたが,地理は 5月の全統マーク模試では散々な結果で,彼らの地理の平均点は 5割に届いていませんでした。

これを打開するために導入したのが “討論” および “教え合い” というわけです。

 

日本史および地理は全範囲の講義を夏までに終えて素地をつくり,以降,講義はたまに行なう程度とし,生徒たちに演習 + 討論の形態を続けさせました。

理系生にとって日本史や地理といった社会科の学習は捗らないばかりか,どうしても後回しにしがちな科目です。

しかし,彼らは “討論” および “教え合い” で楽しみながら日本史や地理に取り組めていましたので,結果的に彼らの得点は飛躍的に伸びました。

 

なお,“討論” および “教え合い” は完全に生徒任せにはせず,写真のように教員が仲介に入ってサポートすることもありました。

ともすれば,“討論” および “教え合い” はただの “雑談” に終わる可能性も否定できませんし,ダラダラと長い時間をかけたところで生産性が上がらないこともあります。

 

 

『ラーニングピラミッド』という概念をご存知でしょうか。

 

『ラーニングピラミッド』はアメリカ国立訓練研究所という機関が発表した研究結果で,学習方法による知識の定着率を表したものです。

近年では学校現場でのアクティブ・ラーニング熱の高まりとともに,書籍やネット上で『ラーニングピラミッド』のような概念図を目にする機会も増えました。

 

図中の定着率を鵜呑みにはしませんが,単なる座学よりも “討論” および “教え合い” を経たほうが定着率が高まるということは,当塾の高3生の成果を見ても明らかです。

講義を受けるだけ (映像を見るだけ),または本を読むだけでは限界がありますからね。

 

それでは,“討論” および “教え合い” はどんな生徒にも有効かと問われれば,私は No と答えます。

導入部の学習においては講義や読書を通じた学習は絶対に欠かせないものであり,基礎の段階から “討論” および “教え合い” をするのは非効率です。

また,生徒間の学力差が大きいと “討論” および “教え合い” の効果性は下がると考えます。

 

知識の定着に向けた手法は様々であり,何も机に向かうだけが学習ではないのです。

当塾は今後も生徒たちに様々な学びの機会を提供し,将来に向かって取り組める子どもたちの育成に力を注ぎます。

 

右肩上がりの中3生たち

 

高校受験を目前に控えた今年度の中3生から校内実力テストの結果提出があり,目を見張るレベルの『右肩上がり』を達成してくれた生徒が数名おりました。

 

まず 1名,この生徒 (鵜沼中) は中2生の終わりから当塾へ通ってくれており,中3生になって 5月が 383点,9月が 439点,11月が 465点と順調に得点を向上させました。

そして 1月には 484点を達成し,5月から 1月の 8ヶ月で実に 101点の向上を果たしました。

志望校が固まって以降よく頑張っていますから,これまでの積み重ねが如実に表れてきています。すばらしい!

 

当塾の中学部高校部は定期テストや各種実力テストに向けて過去問や予想問題を行なうことはありませんが,そういったものがなくとも結果は残せるということを証明してくれています。

 

 

もう 1名,同じく『右肩上がり』を達成してくれた生徒で,こちらは 5月に 400点,9月に 413点,11月に 446点,1月には 477点に到達しました。

 

この生徒 (中央中) は小学部から通塾してくれており,この 4年余りの期間でコツコツと成果を積み上げてきました。

今後も共に頑張っていきたいと考えています。

 

 

上記 2名の他,今年度の中3生で校内実力テストで『右肩上がり』を達成したのは 3名。

 

・ 5月 373点,9月 419点,11月 446点,1月 461点 ( 5月から 1月で 88点アップ) 》

・ 5月 401点,9月 405点,11月 445点,1月 448点 ( 5月から 1月で 47点アップ) 》

・ 5月 290点,9月 293点,11月 336点,1月 378点 ( 5月から 1月で 88点アップ) 》

 

自己ベスト更新を目指し,彼らがコツコツと取り組んできた成果を発揮できてよかったです。

 

1月実施分で自己ベストを更新するも,完全な『右肩上がり』を達成できなかった生徒,例えば 11月で一度下げてしまってからの自己ベスト達成という生徒も数名いました。

高校入試では自己ベストを達成し,次の大きな目標に向かって頑張ってほしいと思います。

 

将来設計指導《2020年 1月度》

 

本日,小5生⋅小6生を対象に将来設計講座『みらい』を実施しました。

今回は “10年後を考える” をテーマに,映像の視聴と小6生から見て10学年上の先輩の話を聴いてもらいました。

 

 

今回,将来設計講座のゲストとして来てもらったのは早稲田大学の政治経済学部に在籍する大学 4年生です。

彼は中学入学から高校卒業までの 6年間にわたって私が指導した教え子で,この 4月からは大手新聞社への就職が決まっています。

 

駆け抜けてきた中高大の10年,そしてマスコミを志した経緯など,彼は優しい口調で10学年下の後輩たちに語りかけてくれました。

また10年後,今日の受講生の中から10学年下の後輩たちに講演を行なえる人材が出てくることを願ってやみません。

 

冬特講 2019

 

今年度も12月28日(土) から30日(月) の日程で,中3生から高3生を対象に『冬特講 2019』を実施しました。

 

 

『冬特講』は中3生が高校入試に向けた講義および演習,高3生がセンター試験に向けた各科の演習および解説を実施する集中講義です。

高1生と高2生は来るべき共通テストに向け,例えば高1生なら数学 I⋅A といった “現時点でも取り組める科目” の演習および解説を繰り返します。

 

 

中3生と高3生は初日⋅ 2日目が10時から22時の12時間,最終日は10時から18時の 8時間にわたって学び,3日間の合計は32時間に達します (高1生と高2生は 2日間で17時間)。

写真は中3生の授業中のもので,長時間の授業にもかかわらず期間中は体調不良や欠席といった脱落者が 1名も出ることなく頑張ってくれました。

 

 

2019年の授業も『冬特講』をもって無事に終了することができました。

 

当塾は 2020年 3月に開塾から丸 5年となり,6年目を迎えます。保護者の皆様ならび地域の皆様をはじめ,当塾を支えてくださる多くの方々に感謝致します。

いつも本当にありがとうございます。

 

前期期末テスト《中学生》

 

中学生の前期期末テスト結果が続々と寄せられています。

 

これまでのブログでも紹介したことがありますが,当塾は中学生⋅高校生に対して定期テストや実力テストの過去問や予想問題といった “付け焼刃” の対策指導を一切行なっておりません。

そういった “安易なもの” を駆使して捻り出した結果と,日々の積み重ねを怠ることなく目標を持って取り組んできた結果との間に差があることは明白です。

 

 

まだ全員の結果を集め切れていない状況ですが,現時点で前期期末テストにおいて自己ベストを更新しつつ,顕著な結果を残してくれた生徒を紹介します。

 

470点《鵜沼中・中3生 (通塾歴 0年 7ヶ月) 》

467点《中央中・中3生 (通塾歴 3年 6ヶ月) 》

 

過去問や予想問題といった安易なものに頼らずとも,当塾の塾生たちが上記のような結果を残してくれたことを非常に嬉しく思います。

 

前期中間テスト《塾生たちの頑張り・中学生》

 

中学生の前期中間テスト結果が出揃いました。

 

これまでのブログでも紹介したことがありますが,当塾は中学生⋅高校生に対して定期テストや実力テストの過去問や予想問題といった “付け焼刃” の対策指導を一切行なっておりません。

そういった “安易なもの” を駆使して捻り出した結果と,日々の積み重ねを怠ることなく目標を持って取り組んできた結果との間に差があることは明白です。

 

私は22年の指導経験から,高校進学後,特に一般入試を経て大学受験に挑む際,この差が大きなものになると確信しています。

教科書の決められた範囲 (テスト範囲) をきちんと理解し,暗記すべきものは暗記し,学校のワーク等で演習すべきところは徹底して演習を積み重ねることで学力は醸成されます。

目先の得点力向上を追い求めて過去問や予層問題に縋る行為は,真の意味での学力醸成にはつながらないのです。

 

 

今回は前期中間テストで自己ベストを更新しつつ,顕著な結果を残してくれた 5名を紹介します。

 

471点《緑陽中・中3生 (通塾歴 0年 8ヶ月) 》

466点《鵜沼中・中3生 (通塾歴 0年 5ヶ月) 》

451点《稲羽中・中2生 (通塾歴 1年 3ヶ月) 》

441点《中央中・中2生 (通塾歴 1年 5ヶ月) 》

432点《中央中・中2生 (通塾歴 0年 4ヶ月) 》

 

過去問や予想問題がなくても,当塾の塾生たちが上記のような結果を残してくれたことを非常に嬉しく思います。

なお,中1生は受講生全体の平均点が421.9点という結果でした。

 

自己ベスト更新とはならなかった塾生たちも目標を持って学習に取り組み,頑張っている姿が印象的でした。

夏休み明けに実施される前期期末テストではしっかりと目標点に到達できるよう,サポートを続けていきたいと思います。

 

小学部教材『今解き教室』

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当塾の小学部は,国語科教材に朝日新聞社が刊行する『今解き教室』を導入しています。

 

『今解き教室』は朝日新聞に掲載された記事や図表を題材に,現代社会が抱えるさまざまな問題について学ぶことができる教材です。

当塾が『今解き教室』を授業に導入した経緯および目的は『集団指導コース・小学部』のページにて紹介しておりますので,そちらをご覧ください。

 

当塾は2017年 4月より『今解き教室』を導入して現在で 3年目となりますが,子どもたちの様子から大きな手ごたえを感じています。

小手先の受験テクニックの追求や詰め込み指導とは一線を画し,今後も私たちは子どもたちの読解力や表現力の礎を『今解き教室』を活用して身につけさせたいと考えております。

 

東京大学合格! (理科一類)

 

本日,東京大の前期入試の合格発表があり,現地へ出向きました。

大学入試の合格発表へ出向くのは 2年前の名古屋大の時以来ですが,旧帝大となると志願者数も膨大ですし,何より雰囲気が違います。

 

 

彼女は当塾に在籍する高3生 (滝高) で,東京大学の理科一類に合格しました。

 

私が彼女と知り合ったのは彼女がまだ小3生だった頃で,今から 9年前に遡ります。

この 9年間,彼女が成長に成長を重ねて今日という日を共に迎えられたことが本当に嬉しいですし,長きにわたって彼女の指導に携われたことを誇りに思います。

 

 

宇宙物理学を専攻したいとの想いから,中2生の時点で東大に志望校が定まっていました。

ハイペースの指導にも彼女はしっかりとついてきてくれ,高1生の冬の時点で英語⋅数学⋅国語のセンター試験レベルを修了し,以降は東京大の二次試験に向けた取り組みを開始しました。

 

高2生の11月には高3生⋅過年度生対象の『全統マーク模試』を受験してもらい,この時点でセンター試験レベルの英語⋅数学⋅国語は 9割に到達できることを確認しました。

なお,この『全統マーク模試』では 5教科 7科目の合計得点で807点に達し,高2生ながら理科一類のボーダー得点 (810点) まであと 3点という結果を残しています。

 

 

高3生になってからは『全統マーク模試』で常に全国100位以内,駿台の『東大実戦模試』でも成績優秀者として氏名が冊子掲載されるなど結果を残し続けての本日の合格です。

センター試験での856点 (得点率95.1%) も含め,これは長期にわたる弛まぬ努力の積み重ねが生んだ結果であり,当然ながら,過去問や予想問題に縋って捻り出した結果ではありません。

 

 

本日の彼女の合格は,私たちに “確たる目標をもって日々取り組むことの大切さ” を改めて認識させてくれた,そんな気がします。

 

将来設計指導《2018年12月度》

 

本日,定例で実施している将来設計講座『みらい』を実施しました。

今回は “プロフェッショナルから学ぶ” をテーマに Web エンジニアを招き,小5生から中2生,高1生を対象に講演を聴いてもらいました。

 

 

本日実施した講演の骨子は以下の通りです。

 

・自己紹介

・中学生および高校生の頃を振り返って

・現在勤務している会社について

・Web エンジニアの 1日

・Web エンジニアになるためには

・今後の目標と将来設計

 

以前のブログでも紹介したことがありますが,彼は私の教え子で,京都大学の工学部情報学科を経て現職に就いております。

 

私が彼に指導をしていたのは彼が中1生から高3生だった 6年間で,非常に優秀な生徒でありました。

当時も日々成長を実感していましたが,久々に再会した本日も成長し続けていることを実感できました。

 

 

彼の現在の活躍は,彼の勤務する会社のホームページでも紹介されています。

 

幼い頃からコンピュータに触れ,大学に入学する以前からプログラミングに関心を持って取り組んできた彼は,努力を重ねて「好きなこと」を仕事にしました。

私は,彼に続く「好きなこと」を仕事にできる生徒の育成に今後も尽力したいと考えております。