感心!

2016.05.18_001

 

当塾は兄弟姉妹での通塾が多いのが特徴です。

小学生と中学生,中学生と高校生など,兄弟姉妹の組み合わせはさまざまです。

 

写真は兄・姉が小5生に在籍する小3生の 2名で,授業後に自習をしている時のものです。

小1生から小4生までの『あすなろ学習会』の授業は17時20分から18時30分ですが,小5生・小6生の『進路探究塾 Mirai』の授業は17時20分から19時05分となっております。

彼らは毎週,兄・姉の授業が終わるまで自習 (学校の宿題がメイン) をしたり,読書をしたりといつも静かに過ごしています。

 

私たちから「自習をしなさい」などと促さなくともこの姿勢。

本当に感心ですし,こういった時間の使い方を小3生から身につけていることは後々になって効いてきます。

 

ここのところ

2016.03.29_001

 

ここのところ本当に多忙で,ブログの更新が止まっておりました。

この間,日頃から私のブログをお読みいただいている方から「何かあったのですか?」とメール等で尋ねられることもありましたが,ただ多忙だっただけです。

 

3月29日(火) より新学年での授業をスタートしてからもご新規の方からお問い合わせを頂戴したり,入塾説明会を実施したりで,夕方までの時間帯も何かとバタバタしておりました。

さらには,先日のブログでも申し上げた当塾の英語科指導の変更,そして2017年からの『あすなろ学習会』の英語科コース開講に伴う準備等もあります。

具体的には教材の作成やカリキュラムの整備,多方面と電話での打ち合わせもあって,授業後から朝方近くまで PC と向き合う日々が続いておりました。

 

2021年度大学入試より開始される『新テスト』と,それに伴う “英語科の位置づけ”。

調べれば調べるほど,最低でも中学卒業時点で英検準2級ラインの到達は必須であり,さらには “付け焼刃の学習” がどれほど無力かということが見えてきました。

多くの塾が行なっている定期テスト対策に特化した指導,ならびに高校受験対策に特化した指導。現在の中2生とそれ以下の学年は,正直 “こんなこと” をやっている場合ではありません。

かと言って,中学卒業時点で英検準2級に合格することだけを目的として過去問を解きまくるといった “付け焼刃の学習” ではその後につながらないことも併せて申し上げておきます。

 

大切なのは,いかに先を見て行動できるか。中学生で言えば定期テストも,高校入試も,例えば英検準2級も,すべて小さな小さな通過点に過ぎません。

今後,具体的には現在の中2生とそれ以下の学年にとってはこれらのことが今まで以上に鮮明になり,付け焼刃ではない真の学力を蓄え続けることが求められるのです。

 

開塾から 1年 1ヶ月

 

4月になりました。

このブログは開塾時の2015年 3月 8日に開始し,早いもので今回が251回目となりました。1年という時の流れの早さをしみじみ感じます。

 

進路探究塾 Mirai は開塾から 1年 1ヶ月が経過しました。

この間に多くの入塾があり,塾生は各務原市が大半ではあるものの,岐阜市や関市,美濃加茂市から通ってくれている塾生もおります。

当塾の塾生たちは学習を愉しみ,かつ目的意識を持って通塾してくれている生徒ばかりですから,私自身も授業だけでなく生徒との何気ないやり取りも含めて本当に楽しく過ごしています。

 

先日のブログでも申し上げましたが,当塾は 3月29日(火) より新学年での授業をスタートしております。

多くの新しい塾生を迎え,いい意味で活気のある,賑やかな雰囲気となっています。塾生の頑張り,ならびに保護者様のご期待にお応えするべく教員一同頑張っていきます。

 

 

進路探究塾 Mirai のホームページならびにこのブログは,3月の 1ヶ月間の総アクセス数 (以下 PV ) が 10,000 を超えました。

2015年12月までは 1ヶ月あたりおよそ 5,000PV から 6,000PV で推移していましたが,1月,2月と増え続け,この 3月は 1ヶ月あたり 11,218PV となりました。

多くの方にご覧いただいていることに感謝するとともに,改めて中身のある,同時に意義のある発信を続けていかなければならないなと感じております。

 

今後とも宜しくお願い致します。

 

合格実績および数値の表記に関して

 

来週より学年末テストということもあり,本日は高校生用に開放した32席の自習室は満席になりました。

この中には国公立大の前期二次試験を明後日に控えた高3生の姿もあり,緊張感の漂う中でそれぞれがすべき課題に取り組み,学年を問わず教員に疑問点を質問する姿が見られました。

 

進路探究塾 Mirai にとって 1期生にあたる今年度の高3生は 6名で,このうち国公立大を受験するのは愛知県内の私大への進学が確定した 1名を除く 5名。

この 5名は近畿地方に 3名など,4名が東海地区外の国立大を受験しますので,明日の24日にはこの 4名全員が現地へ出発します。

センター試験以降,塾の開いている日は連日昼から23時頃まで自習室に籠り,自習はもちろん各科の質問や添削依頼に明け暮れた日々。これもここで一段落となります。

本日,帰り際に笑顔で私と固い握手を交わし,彼らは健闘を誓って当塾をあとにしました。これまでの頑張りの成果を遺憾なく発揮してきてくれることを祈るばかりです。

 

1期生の高3生のメンバーは私大入試でもなかなかの結果を残しましたが,当塾は大学受験合格実績公表は国公立大前期の結果が判明してから行なうことにします。

実進学先と併願合格校のみの記載とし,合格数のダブル・トリプル等のカウントを防ぐために人数での表記は行なわないことに決めました。

これは,在籍数が今年度と比べて倍以上になる次年度以降も同様です。

 

よく,チラシや Web で『〇〇大学□□名合格!』などという表記を見かけますが,こういう書き方は誤解を招きかねません。

それが何名の在籍があってのものなのか,私大で言えば重複合格がどの程度あるのか。

例えば塾のチラシ等で『名古屋大学 10名合格!』と謳っていても,例えばその塾の高3生の全在籍数が500名であれば構成比はわずか 2% に過ぎません。

50名の在籍で10名合格と,500名の在籍で10名,1000名の在籍で10名合格とは価値が全く異なります。

 

さらに,受験方式が複数用意されている私立大に 1人の受験生が 3合格を勝ち取って『△△大学 3名合格!』と表記するのはどうかと思います。

これは厳密には「合格 “者” 数」と呼べるものではなく,「合格 “のべ” 数」です。

さも,大勢が合格しているように見せる表記が横行している実態があり,このあたりはルールがかなり曖昧ですから,その数を鵜呑みにするのは本当に危険です。

 

慶應義塾大のようにセンター利用入試もなければ同一学部での複数回受験の機会がない大学なら話は別ですが,今は 1人の受験生が 1つの大学・学部で 5合格なんてことも可能な時代です。

ですから,数を躍らせるだけでなく『〇〇大学□□名合格 (実人数は△△人)』と注意書きが必要ではないかと私は考えます。

 

そういった注意書きはなく,あくまでも数値だけが躍る表記というのは本当に多いですよね。根拠が乏しく,裏付けのない公立中の校内順位なんかも同様です。

中学生の定期テストで『30点アップ!』とは表記するものの,元の得点と向上後の得点の表記がない。

20点が50点になるのと,50点が80点になるのとでは同じ『30点アップ』でも全く違います。ここは重要だと思うのですが…。

 

公立高校の合格実績なんかでも,躍る数値の下に「複数年分の合算」と本当に小さな字で表記されていたり,数日通っただけの生徒を合格実績に混ぜていたり。

さらには,岐阜 5高の合計かと思いきや小さな表記を添えて “準ずるところ” も混ぜた表記であったり,別ブランドで運営しているグループ内の他塾や提携先の合格実績も混ぜてしまったり…。

私も中2生の娘,小5生の息子がいる人の親ですから,わが子にもという思いからこういった数値は気にはなるものの,何を信じてよいのかさっぱりわかりません。

 

やや批判めいた内容となってしまいましたが,明確な基準がきちんと整備され,各種数値が見る側にとって「わかりやすい」ものになることを切に願います。

 

中学校の実力テスト

 

冬期休暇が明けてすぐ,各務原市内の各中学校において実力テストが実施されました。

 

先日から成績個票の返却が開始され,塾生たちから続々と結果が寄せられています。

当塾ではこういった実力テストや模試等に焦点を当てた突飛な対策授業や,過去問および予想問題の配布というのは行なっておりませんが,多くの生徒がなかなかの結果を残してきました。

 

写真の成績個票の生徒 (中2生) は,各科とも万遍なく得点できて450点を超えました。

別の中2生は「先生,理科が100点でした!」と笑顔で結果を提出してくれました。目標を持ち,前向きに頑張ってくれていることが私たちには何より嬉しいのです。

ただ,中2生の理科はやや易しめだったのかもしれません。当塾の在籍生で平均を算出すると90.9点に達します。

 

 

これは岐阜市の公立中学校に通う,私の娘 (中2生) の成績個票です。問題に目を通したところ,各務原市の各中学校で実施されたそれと全く同じものでした。

社会科の失点もあって401点から450点の得点帯のところにおりますが,伸び悩み,何より前向きではなかった中1生の頃のことを思えば中2生になってからはよく頑張っていると思います。

昨年 4月に現在の塾に移ってからというもの,以前では考えられなかった自習に進んで通うようになりましたし,目標を口にするようになりましたから,この 1年で確実に成長していると言えます。

 

注目すべきは娘の通う中学校の451点以上の人数,そして451点以上を含めた401点以上の構成比が各務原市の各中学校と大きく異なるということがわかります。

娘の通う中学校の今回の受験者数は193名で平均点は332.0点,451点以上は18名で401点から500点の構成比は33.2%。つまり,およそ 3名に 1名が401点以上を獲得している計算です。

 

手元にある成績個票で,各務原市内の各中学校 (中2生) を平均点順に並べると以下のようになります。

 

・蘇原中 → 受験者数 246名,平均点 307.9点,451点以上15名,401点から500点の構成比 15.0%

・稲羽中 → 受験者数 103名,平均点 297.4点,451点以上 2名,401点から500点の構成比 16.5%

・那加中 → 受験者数 205名,平均点 295.9点,451点以上 4名,401点から500点の構成比 15.7%

・中央中 → 受験者数 227名,平均点 292.4点,451点以上 8名,401点から500点の構成比 17.2%

・緑陽中 → 受験者数 125名,平均点 275.8点,451点以上 1名,401点から500点の構成比 16.8%

・桜丘中 → 受験者数 150名,平均点 262.2点,451点以上 0名,401点から500点の構成比 6.7%

 

ある中学校では451点以上は 0名で,401点以上は10名という結果でしたから,あくまで単純計算上ではあるものの,401点でトップ10入りが可能です。

しかし,この401点を私の娘の通う中学校に当てはめると,推定される順位は64位。娘の通う中学校とは平均点が 5科で70点近く差があるとはいえ,全然違います。

所属する公立中学校内で上位だとか 1桁だといっても,それはまさに『井の中の蛙大海を知らず』の公算が大きいというわけです。

 

これまでのブログでもたびたび取り上げているように,定期テストや実力テストにおいて公立中学校内の順位にこだわっても意味はありません (そもそも公表されていませんが)。

さらには,中学校内の順位はもちろんのこと,平均点が学校間でこれだけ差があるわけですから,実力テストにおける校内偏差値も何の意味もなさないことをわかっていただけると思います。

あくまでそれは校内における結果であり,学区内や県内で見ればポジショニングは変わってきます。

 

当然,〇〇中学校で 1位だから□□高校に合格できるという話ではありませんし,中3生になれば多く生徒が受験する岐阜新聞テストの順位や得点なんかも同様です。

岐阜新聞テストの結果が良好であるからといっても,それが高校 3年間担保されるわけではありませんから,高校受験を通過点と捉え,努力を継続していかなければならないということです。

岐阜高に合格できた,または 5高に合格したと喜んで,以降の努力を怠ってしまうようでは 3年後が思いやられます。

 

大学入試は高校受験のような学区内,または県内といった小規模なものではなく,東海地方や中部地方といった地方単位または全国規模での勝負になります。

ですから,□□高校で 1位だから△△大学に合格できるという話でもないということを併せて申し上げておきます。

 

中学・高校を問わず,あくまで実力テストは実力テスト,模試は模試に過ぎませんから,そういったものの順位等を鵜呑みにして気を緩めてしまうことほど恐ろしいことはありません。

しかも,その結果が過去問や予想問題といった “安易なもの” に取り組んで捻り出した結果であれば,それは虚像である可能性があるうえに,悪く言えば『バブル』なわけです。

 

長い目で見た目標をしっかりと掲げ,“安易なもの” に頼ることなく日々コツコツと学習に励み,さらには慢心することなく淡々とすべきことに取り組む。

これが進路探究塾 Mirai が行なう指導を端的に言い表したものであり,私たちが子どもたちに身につけさせたい姿勢なのです。

 

2020年度開始の『新テスト』動向 Vol. 001

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昨年の終わりに,文部科学省から大学入試センター試験に代わる『新テスト』の問題例が公表されました。

以前のブログでも触れましたが,『新テスト』では現行とは異なり「思考力」や「判断力」を問い,従来のマークセンス方式に加えて記述式の出題となることが予告されています。

 

《記事はこちら》

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/033/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/12/22/1365554_06_1.pdf

 

やはり,問題集を解きまくるといった “これまでの学習の仕方” から脱却しなければならないことは明白です。

読書等を通じて教養を育んでおくことや,自身の意見・考えを持ち,それを発信できる力や術を身につけておくこと。こういったことが求められる時代になるのです。

 

続いて先日,文部科学省は『新テスト』において,導入を検討してきた複数回実施を当面見送る方針を固めたと新聞各社より報道がありました。

『新テスト』は従来の “丸暗記” や “一発勝負” を改めるため,“考える力” を測ることに加えて試験を複数回実施することが大きな柱でした。

しかし,複数回実施は “種々の要因” から実施を 10年程度かそれ以上先延ばしにすることになりましたから,2本の柱のうち 1本が崩れることになるわけです。

 

複数回実施が難しいということは容易に想像できることです。にもかかわらず,なぜ見切り発車したのか。甚だ疑問です。

さらに,記事には以下のような文言もありました。

 

「現在 1月にあるセンター試験を複数回にする場合の時期を考えると (中略),12月以前に前倒しされる可能性が高い。そうなると,高校の学習内容が試験までに終わらなかったり…」

 

これは現制度下でもすでに発生している事象で,ご存知の方も多いとは思いますが,科目によっては岐阜高を含む 5高でさえ,現在の 1月のセンター試験までに終了しない科目があります。

理系科目に関しては特にひどい状況で,5高の中のある高校では物理で数単元が未履修のまま 1月のセンター試験本番を迎えました。

 

はじめからそういうカリキュラム立てになっていて終わらせる気がないのか,あるいは生徒の独学および塾や予備校頼みなのか。

理系にとっては多くの受験生が数学に次いで要となる科目がこんな状態では,センター試験で好成績を収めることも,ましてや二次や難関私大で合格を勝ち取ることなどできるはずもありません。

それにもかかわらず,多くの高校での進路指導は “国公立大至上主義” の風潮ですから理解に苦しみます。

そういう進路指導をするなら,入試までにカリキュラムが消化しきれない旨を早い段階で生徒たちに伝え,それなりの準備をさせておくべきです。

 

先日のブログでも申し上げましたが,高校に合格すること,さらには 5高に入学することがゴールではないということがこの点からも明らかです。

たとえ進学校に通っていたとしても,高校のペースに合わせて学習を進めていては大学入試で勝つことはできません。これは現制度下でも,『新テスト』導入後においても同様のことが言えます。

 

当塾の集団指導コースでは,科目を問わず遅くとも高3生の 7月には終了するカリキュラムで指導していますから,以降は演習を通じて知識・理解の定着を図ることが可能です。

このことからも,以前のブログでも申し上げたように,私はろくに学習をしてこなかった生徒に対して「高3生の夏からが勝負だ」などとは口が裂けても言いません。

高3生の夏までにコツコツと準備 (例えば英語科なら4,000語レベルの英単語やイディオム,文法事項) を進めてきたうえでの「勝負」なら話は別ですが。

 

書店《続編》

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以前のブログで,私は書店めぐりが好きだという話を紹介しました。

最近は今年の 7月にマーサにオープンした丸善をよく訪れており,自分で読む書籍,生徒たちに紹介したい書籍や参考書・問題集を購入しております。

 

自宅近くにあれだけの規模の書店があることは,読書好きの私には嬉しい限りです。

『honto with』という携帯アプリを使えば岐阜店を含むすべての丸善・ジュンク堂書店の在庫検索まで可能ですから,良い時代になったものだと感心せずにはいられません。

 

その丸善では先日まで『秋の読書キャンペーン』と題し,購入金額に応じて図書カードやマグカップ,手ぬぐいのプレゼントを行なっていました。

取っておいたレシートで写真の商品と交換していただきました。図書カード500円が 3枚というのは本当にありがたいです。

 

私は多い時で月に 5万円分ほど書籍を購入するのですが,来年もこのキャンペーンがあるなら期間内の書籍の購入はすべて丸善にてと決意した次第です。

 

受験を通じて

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学校法人である河合塾様が出版している『栄冠めざして』。私は当塾の塾生やその保護者様と大学入試の話をする際,これを頻繁に活用させていただいております。

『栄冠めざして』があるおかげで各大学の募集要項が手元になくとも科目や配点を知ることができますし,さらにはボーダー等の目安も知ることができます。本当にありがとうございます。

 

今回のブログは受験にまつわる話です。

高校入試は岐阜県内の多くの受験生にとって基本的な受験パターンとなる普通科の公立高校入試一次試験に,大学入試は国公立大学の前期試験に絞ります。

国公立大も定員の15%ほどが推薦入試に充てられる時代になったとはいえ,ここを主として大学入試に臨むというのはあまりに危険ですから除外します。

 

高校入試は 5教科の入試が基本で,各科とも均等に100点ずつの満点が500点という形式です。

来春の入試では 5高は内申と入試の配分が 3 : 7 で揃っており,5高を志望するのであれば,深さこそ異なるものの基本的に取り組むことは共通しています。

 

ところが大学入試に目を向けると,同じ国公立大学でもセンター試験 (マーク式) と二次試験 (記述式) を実施するという形式こそ揃っていますが,科目も異なれば配点も異なります。

センター試験は 5教科 7科目で満点は950点 (理系であれば英語250点⋅数学200点⋅国語200点⋅理科200点⋅社会100点) と設定されています。

選択科目である理科は化学⋅物理⋅生物⋅地学から 2科,同じく社会は地歴 (地理⋅日本史⋅世界史) または公民 (現代社会⋅倫理⋅政経⋅倫理政経) から 1科というのが一般的です。

しかし,大学だけでなく学部・学科によっても課す科目やその配点は自由に設定できることになっており,ここが高校入試とは大きく異なるところです。

 

東海 3県の国公立大学の工学部機械工学科を例に挙げて比較すると以下のようになります。

 

【名古屋大】 センター 600〔英語100⋅数学100⋅国語200⋅理科 (物理⋅化学) 100⋅社会 (地歴 or 倫理政経から 1科) 100〕: 二次 1300〔英語300⋅数学500⋅理科 (物理⋅化学) 500〕

【名古屋工業大】 センター 450〔英語100⋅数学100⋅国語100⋅理科 (物理 or 化学 or 生物から 2科) 100⋅社会 (地歴公民から 1科) 50〕: 二次 1000〔英語200⋅数学400⋅理科 (物理) 400〕

【岐阜大】 センター 700〔英語150⋅数学150⋅国語150⋅理科 (物理 or 化学 or 生物から 2科) 150⋅社会 (地歴公民から 1科) 100〕: 二次 700〔英語100⋅数学300⋅理科 (物理) 300〕

【三重大】 センター 550〔英語200⋅数学100⋅国語100⋅理科 (物理⋅化学) 100⋅社会 (地歴公民から 1科) 50〕: 二次 400〔数学250⋅理科 (物理 or 化学) 150〕

 

一般に難関大と言われるところはセンター試験において高い得点率が求められると同時に,社会科の受験科目において “科目の縛り” があったりもします。

さらには,難関大においてはあくまでセンター試験は二次試験を受験するための位置づけとなっており,センター試験よりも二次試験のほうが配点が高く,受験科目数も多くなります。

上記した 4大学はそれが顕著に表れている例と言えます。

 

話を工学部機械工学科に戻しますと,大学で機械工学を学ぶわけですから,数学と物理の完成度を高めておくことは言わずもがなです。

もちろん,入試において必要というだけでなく,それらは大学入学後の学習のための基礎知識であり素地ともなるわけですから,高校生のうちから懸命に努力しておかなければなりません。

合計点に占める各科の割合を見ると,このことも顕著に表れています。

 

【名古屋大】 数学 31.6%⋅英語 21.1%⋅物理 15.8%⋅化学 15.8%⋅国語 10.5%⋅社会 5.3% (数学と物理で47.4%)

【名古屋工業大】 数学 34.5%⋅物理 31.0%⋅英語 20.7%⋅国語 6.9%⋅化学 3.4%⋅社会 3.4% (数学と物理で65.5%)

【岐阜大】 数学 32.1%⋅物理 26.8%⋅英語 17.9%⋅国語 10.7%⋅社会 7.1%⋅化学 5.4% (数学と物理で58.9%)

【三重大】 数学 36.8%⋅物理 21.1%⋅英語 21.1%⋅国語 10.5%⋅化学 5.3%⋅社会 5.3% (数学と物理で57.9%)

※ 名古屋工業大と岐阜大はセンターにおいて化学ではなく生物,三重大は二次で化学でも受験可となっていますが,現実的ではないためセンターは物理⋅化学,二次は物理で固定しました。

 

どの大学も数学と物理だけで全体のおよそ 5割から 6割の配点を占めており,どの教科もバランスよく学習を進める必要のあった高校入試とは全く話が違います。

高1生や高2生の間は,とりあえず名古屋大に行けたらいいなと考えて学習を進めておく。こんな受験生が多いのは,大学入試を高校入試の延長線上だと捉えてしまっているからでしょう。

先述したように,大学入試は高校入試のように 5教科とも一律の配点ではないうえに,科目によっても比重が異なります。そんな中途半端な気持ちで受験に向かってもおそらくうまくいきません。

上記の理由に加えてライバルは岐阜県内や東海 3県内だけでなく全国にいますし,高校入試とは比べものにならない高い競争倍率です。

 

こういうことからも,当塾では塾生たちに早ければ高1生の秋,遅くとも高2生の夏までに志望校を決めてもらっています。

理系・文系に分かれる高2生の初めから受験に向けた準備を着々と進め,日々の課題に追われることなくすべきことを淡々と熟していく。

 

私は「部活を引退してからの高3生の夏からが勝負だ」などとは到底言いません。

というよりも,大学入試に臨む高校生にとって高3生の夏は頑張って当たり前ですし,その時点まで努力を怠ってきた受験生が容易く学力を上げる魔法のようなものは存在するはずもないのです。

その時点までにいかに基礎を固めることができているか。高3生の夏は,この基礎に時間をかけながらきっちりとした上積みをしていく時期なのです。

 

同時に,これまでのブログでもたびたび取り上げているように,当塾は高校生に対して定期テストや各種模試で結果を残すことに特化した指導を一切行ないません。

当塾は『将来を見据えた指導』を行なう塾ですから,私たちにはそんな無責任な指導はできまないと考えております。

模試の判定』というタイトルのブログでも申し上げましたが,付け焼刃の学習がいかに無力なものなのか。それは大学入試や大学入学後に明らかになります。

中学生の頃から定期テストでも岐阜新聞テストのような模試でも,やれ過去問題だ,やれ予想問題だなどと “お膳立て” を使って結果を残してきた高校生にはつらいものがありますが。

 

学ぶことの意味は何なのか。

これを真剣に考え,あれこれと実践することによって子どもたちは成長し,そして未来が拓けてくるのだと私たちは考えます。

受験は社会に出る前にこれを磨き上げ,成長できる恰好の舞台なのです。学びは一生続くものですからね。

 

お車での送迎

 

当塾は95.8%もの生徒が保護者様によるお車での送迎により通塾しています。

 

塾へ通うのは中学生ならば自転車で,高校生ならば学校帰りに,というパターンが世間一般には多いように思われます。実際,私もそうでした。

しかし,当塾の場合は上記の割合からも明白ですが,距離を問わずお車による送迎が圧倒的な割合を占めています。

送迎であれば生徒たちが塾からの帰宅途中に不要なトラブルに巻き込まれるリスクもありませんから,各ご家庭にお車での送迎のご協力をいただけることは本当にありがたいことと考えております。

 

19時台や22時台には,送迎のお車がかなりの台数に上ります。

しかし,当塾が入居するこの建物には120台分にもおよぶ共用駐車場がありますから,路上での駐停車等により近隣にご迷惑をおかけすることは一切ありません。

教員への質問が長引いて保護者様にお車でお待ちいただく際や,私を含めた当塾の教員が送迎時の保護者様とお話しさせていただく際に,ゆとりのある駐車場の存在は本当に助かっています。

さらに,これだけの共用駐車場があることで,保護者会でお集まりいただく際も不安なく開催することができます。

 

 

高校生の自習室の様子です。

当塾の高校部の生徒たちは,火曜日から土曜日の 5日間は授業で週4日,自習で週1日というスタイルが一般的です。

 

当塾の高校生はいったん帰宅して食事をとってから塾へ,というケースが多いようです。

この形態であれば子どもが学校帰りにどこをほっつき歩いているかわからないということを防ぐことができますし,保護者様も安心だと仰ってくれています。

当塾には各務原市内に住む岐阜高や岐阜北高をはじめとする 5高に通う高校生を中心に,岐阜市に住む岐阜高・加納高・長良高に通う 3名の高校生が通塾してくれています。

 

送迎によるご足労,いつも本当にありがとうございます。

そのご足労ならびに保護者様のご期待にお応えするべく,教員一同全力でお子さまの指導にあたってまいります。

 

対話を通じて

 

授業が始まる夕方の時間帯に,いつも私は遅めの昼食をとっています (世間一般ではおよそ夕食の時間帯ですが)。

 

1人で考え事をしながらとることもありますが,食事を持参して早くから自習に来ている生徒ととることもあり,いろいろな話をしながら生徒と食事をとるこの時間は私の楽しみの 1つです。

学習や受験,進路に関する話,時事的な話はもちろんのこと,その生徒の学校での話を聞くこともあれば,くだらない話なんかもします。

 

授業や質問受付時の対応だけでなく,それら以外の場でも日頃からさまざまなアドバイスをしたり相談に乗ったり,上記したように食事をとりながらいろいろと話をする。

私はこれまでのキャリアにおいても同様にそうしてきましたし,こういった関わりを積み重ねて確たる信頼関係というのは構築されていくのだと思います。

 

昨今は日常のコミュニケーションにおいても face to face ではない形態が増えつつあります。

教育に目を向けても映像による授業が隆盛を誇っていたりと,あらゆることが便利になっていくにつれて “弊害” も発生していることは否めません。

 

対話が生み出す力の大きさは計り知れないものがあります。

私はその可能性を信じていますし,これからも進路探究塾 Mirai は face to face の対面教育にこだわるとともに,日々の対話を重ねながら生徒たちの望む進路へのサポートをしていきます。