子どもたちが持つ疑問,それは「なぜ勉強するのか」という問い。
多かれ少なかれ,子どもたちはこの疑問と日々格闘し,葛藤しながらも目の前にある “すべきこと” を淡々と熟しています。
これは当塾へ通う生徒たちも例外ではありません。
昨今は経済格差が深刻化し,その影響が子ども世代にも波及して完全に勉強を放棄する子どもさえ出てきてしまっている現状もあると耳にします。
さらに,受験という一発勝負の試験を行なうことを批判・揶揄する声や,受験勉強は「単なる知識の詰め込みに過ぎない」という声まで聞こえてきます。
果たしてこれらは正論なのでしょうか。
私たちは「なぜ勉強するのか」に対する答えと,受験勉強の意義を次のように考えています。
まず,“正解のある閉じた世界” で,持つ知識を駆使して “必ずあるはずの正解” を探し出す訓練は,将来の論理的思考力を鍛える絶好の機会となります。
その途中経過に『志望校合格』があり,その先にある将来の『夢の実現』があるのです。
上記した “持つ知識” の定義は,高校卒業程度の 5教科各科目の基礎知識であり,いわゆる一般教養と呼ばれる類のものです。
最低限の暗記は避けて通れないところがあり,字が読めなければ本を読めないのと同じで,一般教養がなければ論理的に思考することは難しいのではないかと考えます。
仕事を進めていくうえで “未知の問い” に遭遇することがありますが,そういう問いに対処する能力は,一定レベルの教養をもって行なう受験勉強を通じ,論理的思考力を磨いてきた者に備わります。
語弊があるかもしれませんが,これは難関と言える大学受験や各種資格試験に向けた渾身の受験勉強を経験していない者には備わり難い能力ではないでしょうか。
論理的思考力を鍛えることそのものが,まさに人生の準備としての『勉強』であると言えます。
併せて,受験勉強を通じて忍耐力も養われますから,子どもたちが志望校合格という目標を持ち,あれこれ悩みながら勉強に励むことが彼らの成長を促し,将来の夢を実現する第一歩となるのです。