今回も定期テストで学年総合 1位をとったのですね。恐れ入りました。
定期テストは決められた狭い範囲での出題ですし,何より内輪での順位であるため当塾としてはあまり重要視しておりません。
とは言っても,この生徒の場合は昨年もすべての定期テストや実力テストで総合 1位に君臨し続けているということですから話が違います。
先日のブログでも紹介したように,彼女が小4生だったころからずっと指導してきておりますので喜びも一入です。本当に頑張り屋さんだと思います。
彼女には大きな夢がありますから,その夢の実現に向けてこれからも一緒に頑張っていこうと思います。
併せまして,忘れずにお伝えしておきたいのは,彼女がこれだけの結果を残し続けるのは “本人の頑張り” に他なりません。
私たちはテスト前には各科の質問は受けますが,基本的に私たちは定期テストのことには関与しておりませんから彼女が自分で掴み取った結果なのです。
全国規模の模試(高校生の全統模試や駿台模試,進研模試など)であれば校内のものも含めて順位を見ますし,信頼性のあるデータとして活用することができます。
しかし,定期テストは出題範囲が異なる,時期が異なる,生徒が異なるなど指標が揃いませんから,中学校間や高校間での比較をすること自体が非常にナンセンスです。
同じく,定期テストの校内順位もあまり意味がないと私は考えます (特に公立中学校は)。
そもそも公立中学校は校内順位を公表しないところが多いですし,成績表や書面で提示されていないにもかかわらず生徒が言う校内順位やクラス順位は信憑性が乏しいものですからね。
定期テストで高得点,例えば公立中の 5科で470点とか,これに価値があるかと言えば難しいところです。
それが本人の頑張りで勝ち取ったものであれば価値があると言えますが,過去問や予想問題等の “お膳立て” をうまく活用して獲得した得点であればその価値は変わってきます。
後者の場合でも,その経験を踏み台にして “お膳立て” がなくとも生徒自身がもっと学びたい,もっと知りたいと考えるようになれば話は別ですが。
高校で扱う内容は中学で扱う内容のように平易なものではありませんから,問題を数多くこなしてクリアできるほど生易しくありません。
以前のブログでも紹介しましたが,学習スタイルそのものが中学と高校では異なるのです。
“お膳立て” は永遠には続きませんし,子どもたちがそれに縋って学ぶというのは私の教育観と相反するものです。
高校に進学して成績が伸び悩む生徒は大半がここに当てはまります。
しかし,最近は高校生向けでも様々な “お膳立て” を用意・駆使しているところがあるようで,それを通じて獲得した得点に果たして意味があるのかと首を傾げたくなります。
その場凌ぎ,または急場凌ぎを続けるだけに過ぎず,思考する力の成長を阻害する結果になるでしょうからね。
校内での順位と大学受験結果がリンクしないことや,先日のブログでも紹介したようにここ数年で公立上位高の合格実績が下降傾向になっていることとも関連性があるのかもしれません。
“安易な近道” は本当に恐ろしいですし,将来を見据えると心配でなりません。
決められた出題範囲をしっかりと理解し,その学びを結果 (テストの得点など) に反映させる。これがあるべき姿であり,小中学生のうちからこれを習慣付かせることが当塾の教育の目指すところです。
先日のブログ『やり抜く姿勢』でも取り上げましたが,“お膳立て” がなくとも結果を出していくことは可能なのです。
生徒自身が夢や目標をしっかりと持ち,“安易な近道” を模索したり欲したりすることなくまっすぐに突き進む。
私たちはこういう前向きな生徒たちを育成することと,彼らがまっすぐに突き進める環境を与えることに今後も力を注いでいきます。