進路探究塾 Mirai は複数の校舎 (教場) を展開する塾ではなく,各務原市蘇原の 1校舎のみで運営している小さな塾です。
当塾が複数校舎の展開をしない理由はいくつかありますが,最たるものは指導の質が低下することを懸念してのものです。
どこの店舗でも基本的に同じものが買える小売店の業態とは異なり,塾の業態は人材によって差が出る業態だと私は考えます。
優れた人材を集めるのは本当に難しく,母体が学校法人であるとか株式を公開しているなど全国規模で校舎を展開している塾ならまだしも,私共のような小さな塾であれば尚更です。
また,岐阜県でのみ複数校舎を展開している塾,または岐阜県と隣県でのみ展開しているといった程度の規模の塾に優れた人材が続々と集まってくるでしょうか。
当然ながら,答えは No です。
極論を述べると,塾という業態において複数校舎 (店舗) を展開するというのは経営者のエゴでしかありません。
同じ品質が保てるのは教材くらいのもので,どの校舎でも同等のサービスが提供されるというのは考えにくく,人材の品質や設備に必ず凸凹が発生します。
例えば 1つの校舎で運営を行なっていた塾が離れた場所にもう 1校舎を出すことになれば,もとの校舎にいた人材が新しい校舎の責任者として着任するなどスタッフの異動が生じます。
塾が新しい校舎を出す際に全スタッフが新人ということはあり得ませんから,結果として指導力のある教員が分散することになるわけです。
これは顧客のためになるかといえば,当然ながら,こちらも答えは No です。
経営状況や人材不足等の理由により,新規で出校した拠点を数年で閉鎖しなければならないなんてこともあります。
内部・外部を問わず,経営者のエゴのために犠牲になってしまう人がいてはならないというのが私の信条です。
先日のブログでも申し上げましたが,やはり塾は人材が最重要です。
人が辞めていく組織,人が離れていく組織は何かしら “大きな問題” を抱えていると言わざるを得ません。
年中にわたって人材募集を行なっている塾や,あろうことか「未経験者歓迎!」などと銘打って人材募集を行なっている塾は “大きな問題” を抱えていると考えられます。
あるいは,経営者が教育という本分を忘れ,事業の拡大にしか興味を示せていない表れと言えます。