冬期休暇が明けてすぐ,各務原市内の各中学校において実力テストが実施されました。
先日から成績個票の返却が開始され,塾生たちから続々と結果が寄せられています。
当塾ではこういった実力テストや模試等に焦点を当てた突飛な対策授業や,過去問および予想問題の配布というのは行なっておりませんが,多くの生徒がなかなかの結果を残してきました。
写真の成績個票の生徒 (中2生) は,各科とも万遍なく得点できて450点を超えました。
別の中2生は「先生,理科が100点でした!」と笑顔で結果を提出してくれました。目標を持ち,前向きに頑張ってくれていることが私たちには何より嬉しいのです。
ただ,中2生の理科はやや易しめだったのかもしれません。当塾の在籍生で平均を算出すると90.9点に達します。
これは岐阜市の公立中学校に通う,私の娘 (中2生) の成績個票です。問題に目を通したところ,各務原市の各中学校で実施されたそれと全く同じものでした。
社会科の失点もあって401点から450点の得点帯のところにおりますが,伸び悩み,何より前向きではなかった中1生の頃のことを思えば中2生になってからはよく頑張っていると思います。
昨年 4月に現在の塾に移ってからというもの,以前では考えられなかった自習に進んで通うようになりましたし,目標を口にするようになりましたから,この 1年で確実に成長していると言えます。
注目すべきは娘の通う中学校の451点以上の人数,そして451点以上を含めた401点以上の構成比が各務原市の各中学校と大きく異なるということがわかります。
娘の通う中学校の今回の受験者数は193名で平均点は332.0点,451点以上は18名で401点から500点の構成比は33.2%。つまり,およそ 3名に 1名が401点以上を獲得している計算です。
手元にある成績個票で,各務原市内の各中学校 (中2生) を平均点順に並べると以下のようになります。
・蘇原中 → 受験者数 246名,平均点 307.9点,451点以上15名,401点から500点の構成比 15.0%
・稲羽中 → 受験者数 103名,平均点 297.4点,451点以上 2名,401点から500点の構成比 16.5%
・那加中 → 受験者数 205名,平均点 295.9点,451点以上 4名,401点から500点の構成比 15.7%
・中央中 → 受験者数 227名,平均点 292.4点,451点以上 8名,401点から500点の構成比 17.2%
・緑陽中 → 受験者数 125名,平均点 275.8点,451点以上 1名,401点から500点の構成比 16.8%
・桜丘中 → 受験者数 150名,平均点 262.2点,451点以上 0名,401点から500点の構成比 6.7%
ある中学校では451点以上は 0名で,401点以上は10名という結果でしたから,あくまで単純計算上ではあるものの,401点でトップ10入りが可能です。
しかし,この401点を私の娘の通う中学校に当てはめると,推定される順位は64位。娘の通う中学校とは平均点が 5科で70点近く差があるとはいえ,全然違います。
所属する公立中学校内で上位だとか 1桁だといっても,それはまさに『井の中の蛙大海を知らず』の公算が大きいというわけです。
これまでのブログでもたびたび取り上げているように,定期テストや実力テストにおいて公立中学校内の順位にこだわっても意味はありません (そもそも公表されていませんが)。
さらには,中学校内の順位はもちろんのこと,平均点が学校間でこれだけ差があるわけですから,実力テストにおける校内偏差値も何の意味もなさないことをわかっていただけると思います。
あくまでそれは校内における結果であり,学区内や県内で見ればポジショニングは変わってきます。
当然,〇〇中学校で 1位だから□□高校に合格できるという話ではありませんし,中3生になれば多く生徒が受験する岐阜新聞テストの順位や得点なんかも同様です。
岐阜新聞テストの結果が良好であるからといっても,それが高校 3年間担保されるわけではありませんから,高校受験を通過点と捉え,努力を継続していかなければならないということです。
岐阜高に合格できた,または 5高に合格したと喜んで,以降の努力を怠ってしまうようでは 3年後が思いやられます。
大学入試は高校受験のような学区内,または県内といった小規模なものではなく,東海地方や中部地方といった地方単位または全国規模での勝負になります。
ですから,□□高校で 1位だから△△大学に合格できるという話でもないということを併せて申し上げておきます。
中学・高校を問わず,あくまで実力テストは実力テスト,模試は模試に過ぎませんから,そういったものの順位等を鵜呑みにして気を緩めてしまうことほど恐ろしいことはありません。
しかも,その結果が過去問や予想問題といった “安易なもの” に取り組んで捻り出した結果であれば,それは虚像である可能性があるうえに,悪く言えば『バブル』なわけです。
長い目で見た目標をしっかりと掲げ,“安易なもの” に頼ることなく日々コツコツと学習に励み,さらには慢心することなく淡々とすべきことに取り組む。
これが進路探究塾 Mirai が行なう指導を端的に言い表したものであり,私たちが子どもたちに身につけさせたい姿勢なのです。